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  • 執筆者の写真ヴェルデ

始まりのお話分岐セレナータ編


「それからの事はね、あんまり覚えてたくない…

でも私の撃った弾で人が死んだってことは覚えてる…人を殺すのって、本当に怖いことだったって、その時初めて知っちゃったんだ。

その後弾も無くなっちゃって走る気力もなくなって捕まっちゃってね、手足を縛られて目隠しをされてなにか乗り物に乗せられて長い時間閉じ込められて、それで急に降ろされて他に人が誰もいない檻の中でたくさんの男の人が私に拷問してきたの。お前は見たはずだって、知らないことばっかり私に質問して、白百合がどうとか…

そんな中でも飛びっきり頭のネジの飛んだ人が私のことを気に入ったみたいでね、その人がここに来るなりさらにきつく縛り付けられて色んなことされた。痛いことも苦しいことも…

でもね、しばらくすればきっと助けが来てくれるって思ってたから、その時は耐えられたんだ。

でも何ヶ月経っても助けなんて来なかった。

もうここで一生過ごして死ぬのかなって思った時ね、このことは絶対に忘れたりなんてできないよ、おっきい鋸を持ち出してきてね、私の腕を何度も何度も引き裂いていた…感覚がなくなった時、痛みが酷くて出血もとんでもない事になってたからもう死ぬんだなって思った。でもね、私、生き残っちゃった。そのおかげで残りの腕も、足も、強引に引き裂かれちゃった…

……その後は病院で義手と義足を付けてもらって孤児院に入れられることになったんだけど、そこでも歓迎はされなかった。

手足のせいでみんなには化け物扱いされてね、あの時は本当につらかったんだ…

でもそこで聞いてた音楽の影響で歌と楽器を練習し始めてね、私、才能があったみたいで1年くらいで本物の歌手みたいに歌えるようになったってみんな言ってくれた。ちょうどその頃かな、ヴェルデ姉に出会ったのって。

私のことを怖がりもせずに対等に接してくれて、それだけでも嬉しかったのに私のこと引き取ってくれて新しい体もくれた…ほんとに感謝してもしきれないよ。

そのおかげで今はこうしてみんなのアイドル、

セレナータ・ディ・リトルディーヴァとして生きていられるんだ、こうなれば姿が変わった私でも、またメランコリちゃんを見つけられる気がするから…」

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